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Chankin, A. V.; Stangeby, P. C.*
Proceedings of 30th EPS Conference on Controlled Fusion and Plasma Physics (CD-ROM), 4 Pages, 2003/00
多くのトカマク装置(JET, JT-60U, DIII-D, ASDEX-U)において観測されている、ダイバータの内外非対称性,スクレイプオフ層の流れ,プライベート領域のEXB流、及び最近のシミュレーション結果をドリフト流の観点から見直す。そして、スクレイプオフ層の巨視的なドリフト流がダイバータの内外非対称性を作り出しているメカニズムであることを提案する。
竹永 秀信; 久保 博孝; 東島 智; 朝倉 伸幸; 杉江 達夫; 木島 滋; 清水 勝宏; 仲野 友英; 伊丹 潔; 逆井 章; et al.
Fusion Science and Technology (JT-60 Special Issue), 42(2-3), p.327 - 356, 2002/09
被引用回数:10 パーセンタイル:15.15(Nuclear Science & Technology)JT-60Uでは、開ダイバータ及びより先進的なW型ダイバータにおいて高パワー加熱条件下での熱・粒子制御に関する研究を行ってきた。熱・粒子制御は、(1)ダイバータ板への熱負荷低減、(2)主プラズマの密度制御、(3)ヘリウム排気、(4)不純物低減の観点から重要である。本論文では、JT-60Uのこれまでの研究成果に関して、(1)-(4)に着目して報告する。(1)スクレイプオフ層及びダイバータでの熱・粒子輸送の理解をもとに放射損失ダイバータを開発してきた。これは、ITERのダイバータ設計に大きく貢献した。不純物入射により、高密度・高放射損失・高閉じ込めを得た。(2)粒子閉じ込め時間のスケーリングを中心・周辺供給粒子の2つの閉じ込め時間を用いて導出した。また、高磁場側ペレットを用いて、高閉じ込めが得られる密度領域を拡大した。(3)W型ダイバータにおいて、ITERでの要求値を満足するヘリウム排気性能を実現した。(4)パフ&ポンプ効果により主プラズマ内の不純物を低減出来ることを示した。の発生を考慮して化学スパッタリング率を導出した。また、不純物輸送コードの開発を行い、実験結果をよく再現できることを示した。
二宮 博正; 高村 秀一*; 若谷 誠宏*; 藤田 隆明; 福田 武司; 東井 和夫*; 小川 雄一*; 滝塚 知典; 三浦 幸俊; 波多江 仰紀; et al.
プラズマ・核融合学会誌, 78(7), p.692 - 694, 2002/07
国際トカマク物理活動(ITPA)会合が、アメリカ合衆国のジェネラル・アトミック社(サンディエゴ)とプリンストン・プラズマ物理研究所(プリンストン)で開催された。今回は、「調整委員会」,「輸送と内部障壁の物理」,「 閉じ込めデータベースとモデリング」,「周辺及びペデスタルの物理」,「スクレイプオフ層及びダイバータの物理」,「計測」の各トピカル物理グループの会合が行われ、日本,欧州,ロシア,ITER国際チーム,アメリカ合衆国から多くの参加者を得て活発な議論が行われた。一方、今後 JT-60U の実験期間が縮小し日本から ITPA への貢献が減少しそうなことに対して、トピカルグループのメンバーから懸念が表明された。本報告では、各グループでの議論の概要を示す。
上原 和也; 前田 満; 津島 晴*; 雨宮 宏*
Contributions to Plasma Physics (CD-ROM), 42(2-4), p.384 - 388, 2002/04
実験的に得られているトカマク周辺のプラズマパラメーターから電子及びイオンの粒子拡散係数D,Dや熱拡散係数,を求めるためのスクレイプオフ層の輸送モデルをさらに発展させ、より精密なものにした。粒子保存の式とエネルギー保存の式が解かれ、今まで無視していた電離と荷電交換損失によるソース項も正確に取り入れた。Dと(j=e,i)は磁力線に沿った結合長L,イオン温度T,電子温度T,密度と温度勾配の減衰長,,それにマッハ数Mの関数として表現される。JFT-2Mの静電プローブ類でこれらのデータは得られているので、Dやが正確に求められる。評価の一例として、JFT-2Mで得られているT/T=26,M=0.060.2のパラメーターではDDDという結果が得られた。ただし、Dとは測定点におけるボーム拡散係数と新古典論に基づく拡散係数である。
小川 雄一*; 滝塚 知典; 三浦 幸俊; 東井 和夫*; 福田 武司; 若谷 誠宏*; 井手 俊介; 高瀬 雄一*; 飛田 健次; 福山 淳*; et al.
プラズマ・核融合学会誌, 77(10), p.1042 - 1048, 2001/10
平成13年3月7月にかけて開催された6つのITER物理R&D専門家会合の概要を報告する。閉じ込めのデータベースとモデリングに関する専門家会合では、高密度閉じ込め実験に関する討議と閉じ込め比例則の検証作業を行った。輸送と内部障壁の物理専門家会合では、国際データベース活動の現状をレビューするとともに今後の作業計画を策定した。高エネルギー粒子と加熱及び定常運転専門家会合では、ITERの先進定常運転における重点課題項目の抽出と解決に向けての討議検討を行った。周辺及びペデスタルの物理専門家会合では、磁場構造に注目したペデスタル特性の解析に重点を置くことになった。スクレイプ・オフ層及びダイバータの物理専門家会合では、ダイバータ熱負荷の比例則構築と金属ダイバータの特性について議論した。また、計測専門家会合では、電磁気計測における放射誘起起電力の問題について討議した。
朝倉 伸幸; 櫻井 真治; 玉井 広史; 小出 芳彦; 坂本 宜照; 内藤 磨; 久保 博孝; 伊丹 潔; 正木 圭
Journal of Nuclear Materials, 290-293, p.825 - 828, 2001/03
被引用回数:8 パーセンタイル:52.3(Materials Science, Multidisciplinary)スクレイプオフ層(SOL)を磁力線方向に流れるプラズマ流(SOL流)は、ダイバータにおける高密度プラズマ生成や不純物の遮蔽効果に影響し、その発生機構の解明や制御方法について研究が進められている。平成11年よりJT-60UのW型ダイバータにおいて、両側ダイバータで粒子排気を行っているが、排気によるSOL流(赤道面とダイバータ・ヌル点においてマッハ・プローブで測定)への影響を定量的にまとめた。粒子排気を行ったにもかかわらず、SOL流の速度は増加しない。この理由が、(1)おもに磁力線方向よりポロイダル方向への粒子輸送が支配的であり、また(2)粒子拡散により主プラズマ周辺部で粒子リサイクリングが発生する、ためであると思われる。高閉じ込めプラズマ(ELMyHモード)において、プラズマ周辺部でELMにより発生し、SOLに流れ出た粒子流の分布と時間変化に関する解析結果(主プラズマ赤道面では外側へ拡散し、ヌル点付近ではダイバータ方向へ輸送される)を発表する。この結果は、現在ITER設計で緊急課題となっているELMによるダイバータ板への熱負荷を理解するための貴重なデータとなる。
東井 和夫*; 福田 武司; 若谷 誠宏*; 小川 雄一*; 滝塚 知典; 三浦 幸俊; 井手 俊介; 高瀬 雄一*; 飛田 健次; 福山 淳*; et al.
プラズマ・核融合学会誌, 77(2), p.184 - 191, 2001/02
平成12年秋に開催された7つのITER物理R&D専門家会合、1.「計測」:原研那珂研究所,9月21-22日、2.「輸送及び内部輸送障壁の物理」:ENEA(イタリア,フラスカティ),10月11-13日、3.「閉じ込めデータベースとモデリング」:ENEA(イタリア,フラスカティ),10月11-13日、4.「高エネルギー粒子,加熱及び定常運転」:ENEA(イタリア,フラスカティ),10月11-13日、5.「周辺及びペデスタルの物理」:マックスプランク物理研究所(ドイツ,ガルヒンク),10月11-13日,6.「スクレイプ・オフ層及びダイバータの物理」:マックスプランク物理研究所(ドイツ,ガルヒンク),10月11-13日、7.「MHD,ディスラプション及び制御」:マックスプランク物理研究所(ドイツ,ガルヒンク),10月11-13日、及びそれら会合に引き続いて10月14日に開催されたITER物理委員会会合の概要を報告する。
津島 晴*; 上原 和也; 雨宮 宏*
Journal of Plasma and Fusion Research SERIES, Vol.2, p.81 - 84, 1999/00
JFT-2Mのスクレイプオフ層では、新型の2つのダブルプローブを用いてイオン温度が測定され、通常のラングミュアプローブにより密度と電子温度を測定しているが、これらの諸量はいずれも指数関数的に減少する結果を得ている。これらの値を用いて、スクレイプオフ層の粒子熱輸送係数を求めた。今回の成果は、従来無視していた、中性粒子によるソース項を正確に取り入れることによって輸送モデルを見直し、粒子・熱輸送係数を修正した。その結果リミター端でのT=80eV,T=6eVの時の粒子拡散係数D=0.6~0.7m/s、電子熱拡散係数=2.0~2.7m/s、イオン熱拡散係数=2.3~2.5m/sという値が得られた。この値は、ボーム拡散係数の数倍の値となっている。
滝沢 真之
JAERI-Research 98-019, 181 Pages, 1998/03
磁場閉じ込め型核融合炉のプラズマ真空容器周辺部におけるスクレイプオフプラズマと炉壁の相互作用(PWI)の中では、水素が炉壁を拡散、透過して裏面側に放出される事象は、トリチウム漏洩の観点から特に重要な研究課題である。本研究は、水素がイオン化あるいは原子化されると透過流量が飛躍的に増大する現象(PDP)を多角的な視点から調べるため、水素原子・イオン、及び電子が混在する低温プラズマ環境下において、数種類の金属材料の試料膜を使用した水素透過実験を実施した。またプラズマから膜への水素入射量の評価を数値解析により行った。そして低温プラズマが駆動する水素透過現象の機構を明らかにし、モデルの形に整理した。さらに本研究でまとめたPDPモデルを基に水素透過ポンプシステムのシミュレーションを行い当該システムの模擬評価に適用できることを示した。
朝倉 伸幸; 小出 芳彦; 伊丹 潔; 細金 延幸; 清水 勝宏; 飯尾 俊二*; 櫻井 真治; 逆井 章
Journal of Nuclear Materials, 241-243, p.559 - 563, 1997/02
被引用回数:63 パーセンタイル:96.24(Materials Science, Multidisciplinary)JT60Uの高密プラズマ放電中でのスクレイプ・オフ層(SOL)におけるプラズマ分布を初めて計測し、ダイバータがデタッチ状態になるまでの磁力線に平行、半径方向のプラズマ輸送について実験・解析結果をまとめた。電子温度、密度分布は可動静電プローブを用い、イオン温度分布は荷電交換分光装置(CXRS)を用い、高空間分解のデータを得た。特に、電子温度、密度分布とも主プラズマ境界付近に、勾配の急な領域(第1SOL)とその外側に勾配の緩い領域(第2SOL)が存在し、密度上昇と共に第1SOLの幅が狭くなり、第2SOLが広がっていくことを明らかにした。さらに高密度ではダイバータ部でMARFEが発生すると同時に、第1SOLがなくなり、主プラズマ内部でも境界から10cm程度内部まで閉込めが劣化するため、MARFEが主プラズマ内部へ浸行したことを実験的に確認した。さらに、イオン温度と分布の勾配の比較結果も示した。
熊谷 晃*; 朝倉 伸幸; 伊丹 潔; 嶋田 道也; 永見 正幸
Plasma Physics and Controlled Fusion, 39(8), p.1189 - 1196, 1997/00
被引用回数:11 パーセンタイル:38.77(Physics, Fluids & Plasmas)JT-60Uでは、スクレイプオフ層の磁力線に沿った電流(SOL電流)が観測されている。オーミック加熱中ではSOL電流は内側ダイバータ部と外側ダイバータ部の電子温度及びプラズマ圧力の違い(非対称性)により誘導されるモデルによって説明できる。SOL電流は、電子温度の高い側から低い側へと流れる。今回、ディタッチメントやMARFEが発生する高密度放電について、SOL電流の特性を調べた。高密度放電においては、密度(メイン)の上昇とともに、ダイバータ板上の密度も上昇する。密度が低いときは、外側ダイバータ部の電子温度が内側ダイバータ部の電子温度より高いが、密度の上昇とともにこの温度の内側非対称性が反転する。このとき、SOL電流の方向も反転する。SOL電流の方向は、モデルと一致するが、電流値はモデルから計算される値より大きい、外側ダイバータ部で5倍程度大きいことがわかった。
永島 圭介; 荘司 昭朗; 三浦 幸俊
Nuclear Fusion, 36(3), p.335 - 345, 1996/00
被引用回数:10 パーセンタイル:36.58(Physics, Fluids & Plasmas)JFT-2Mにおいて周辺局所モード(ELM)の詳細な研究を行った。ELM発生時には前兆振動が観測され、その成長率は40マイクロ秒程度であった。また、ELMの磁場揺動バースト中から別の高周波振動(周波数は300kHz程度)が発生し、スクレイプオフ領域においてはポロイダル方向の電流が誘起されることを観測した。このポロイダル電流(ELM電流)の特長は、その電流方向と大きな電流揺動を持つことであり、さらに、ダイバータ板上のセパラトリックス磁気面近傍において大きな逆方向の電流が存在することを発見した。ダイバータ板へ流入する粒子束は、ELMによって瞬間的に4倍程度まで増大し、その分布はELMの無い場合に比べて2~3倍程度広がっていることを明らかにした。
朝倉 伸幸; 細金 延幸; 辻-飯尾 俊二*; 伊丹 潔; 清水 勝宏; 嶋田 道也
Nuclear Fusion, 36(6), p.795 - 813, 1996/00
被引用回数:41 パーセンタイル:76.49(Physics, Fluids & Plasmas)JT-60UのLモード高密度放電における放射冷却ダイバータで、トロイダル磁場反転がもたらすダイバータ・プラズマ(イオン電流、電子温度、イオン化領域、放射損失分布)への影響を解明した。トロイダル磁場の方向はスクレイプオフ層での熱・粒子の輸送に大きく影響を及ぼし、内外ダイバータでの非対称性を決定する。ダイバータ部でMARFEが発生しない領域での運転に限っては、ダイバータ部での放射損失は同程度であり、ダイバータ板上で内外対称な熱流束分布を得る磁場反転運転が有利である。これに対しMARFE中は、エネルギー閉じこめの劣化や不純物の主プラズマへの混入は同程度であるが、順方向運転の場合だけ放射損失ピータがセパラトリクス・ヌル点付近に維持でき、ダイバータプラズマが完全なデタッチメントに至らないため、ダイバータ部で粒子排気を行うためには有利である。
永島 圭介; 荘司 昭朗; 玉井 広史; 三浦 幸俊; 竹永 秀信; 前田 彦祐
Journal of Nuclear Materials, 220-222, p.208 - 212, 1995/04
被引用回数:10 パーセンタイル:69.2(Materials Science, Multidisciplinary)スクレイプオフ及びダイバータ領域におけるプラズマの諸特性解明は、将来の核融合炉へ向けての最重要課題の1つに挙げられる。JFT-2M装置では、静電プローブ測定を中心として、スクレイプオフ及びダイバータ領域における電子密度・温度の分布を評価し、この領域における粒子と熱バランスの解析をしている。この解析から、径方向(磁気面に垂直方向)の粒子及び熱拡散係数が評価できる。実験から求まった粒子及び熱拡散係数の値は、スクレイプオフ領域における電子密度と強い相関があり、密度の増加とともに減少することがわかった。また、この領域では熱輸送係数と粒子輸送係数の比が2程度であることを明らかにした。
中島 雅*; 北村 晃*; 古山 雄一*; 前野 勝樹; 仙石 盛夫; 前田 彦祐
Journal of Nuclear Materials, 220-222, p.361 - 364, 1995/00
被引用回数:2 パーセンタイル:28.04(Materials Science, Multidisciplinary)カーボン試料中の重水素分布の時間変化を調べた。定常状態においては、その分布は二成分であり、これはセパラトリクスとリミタ表面に起因している。放電初期の分布は時間積分した分布に対して無視できない程度に大きいことが分った。放電後期においては、主プラズマ閉じ込めの劣化に伴って、より平坦になった分布が観測された。全放電にわたって、スクレイプオフ層における粒子の時間的空間的なふるまいと主プラズマとの関係を論じた。
B.M.Annaratone*; 荘司 昭朗; 前田 彦祐; 大舘 暁*; 玉井 広史; JFT-2Mグループ
Nuclear Fusion, 34(11), p.1453 - 1459, 1994/00
被引用回数:5 パーセンタイル:24.23(Physics, Fluids & Plasmas)JFT-2Mにおいてスクレイプオフ層のプラズマ流束および電磁力を回転する静電プローブ(マッハプローブ)で測定した結果について報告する。測定は、ジュール加熱、Lモード、Hモードおよびダイバータバイアス有/無の場合について行った。プラズマ流束の径方向分布だけでなく、磁気面上での磁力線に対する角度依存性の分布も得ることができた。
伊丹 潔; 福田 武司; 池田 佳隆; 今井 剛; 河野 康則; 久保 博孝; 西谷 健夫; 嶋田 道也; 辻 俊二; 牛草 健吉
Journal of Nuclear Materials, 176-177, p.504 - 511, 1990/12
被引用回数:6 パーセンタイル:57.31(Materials Science, Multidisciplinary)JT-60の中性粒子加熱及びLHRF加熱放電におけるダイバータ熱流束が研究されている。エネルギーバランスの観点では、中性粒子加熱放電では入力パワーの50%、LHRF放電では75%のパワーがダイバータへ入力する上限のパワーである。熱流束のプロファイルはスクレイプオフ層の厚みを反映するが、中性粒子加熱放電とLHRF加熱放電の間に大きな違いはない。半値巾は約4cmから6cm程度で、主プラズマ近傍でのスクレイプオフ層の厚みに直すと、1cmから2cmの厚みに相当する。ダイバータへの熱負荷を減少させる試みとしてX点スウィングを行なった。この実験では20MWの中性粒子加熱入力を3秒間行い、ダイバータ板温度上限が約20%抑制された。
玉井 広史; 小川 俊英; 松本 宏; 小田島 和男; 相川 裕史; 星野 克道; 河西 敏; 河上 知秀; 川島 寿人; 近藤 貴; et al.
Japanese Journal of Applied Physics, 29(10), p.L1911 - L1914, 1990/10
被引用回数:1 パーセンタイル:10.07(Physics, Applied)JFT-2Mトカマクにおけるイオンバーンシュタイン波加熱実験(IBW)の報告である。アンテナ負荷抵抗はプラズマがアンテナに近づくにつれて上昇し、Hモード時は、周辺密度が下がることによって減少した。IBWによる水素イオンの加熱が観測されたが、同時に、スクレイプオフ層の電子加熱も起きており、これは輻射損失の増大をもたらし、この結果、エネルギー閉じ込めは、同一条件における従来型のモード変換加熱に比べ低い値を示した。またHモードプラズマへIBWを入射したところ、きわめて短時間の内に不純物の蓄積が起こり、Hモードプラズマ状態を持続できなかった。
滝塚 知典
核融合研究, 64(3), p.255 - 280, 1990/09
ポロイダルダイバータシステムはトカマク核融合炉において有力なパワーと粒子制御法である。ダイバータ機能の解析やシミュレーションに用いられるダイバータプラズマモデルについて簡単に述べる。磁力線方向1次元モデルの解析により、定性的なダイバータプラズマ特性および粗い定量的評価を行う。ダイバータ板での境界条件に関連して、シース条件について特に付録において解説を行う。ダイバータプラズマの密度と温度分布および熱流の巾についての実験結果を概説する。不純物制御実験とヘリウム灰排気実験についても簡単に述べる。最後にダイバータプラズマのデータベースに関する指針について述べる。
前野 勝樹; 木内 清; 大塚 英男; 山本 新; 仙石 盛夫; 小川 宏明; 中村 博雄
Journal of Nuclear Materials, 138, p.138 - 141, 1986/00
被引用回数:6 パーセンタイル:88.45(Materials Science, Multidisciplinary)MoにTiC被覆した試料をJFT-2Mプラズマにさらし、AES,XPSを用いて表面分析を行った。その結果壁材が試料表面に積っていること、酸素の組成が増加していること、TiCがTiO,Ti(CHx),Tn(CO)等に変化していること等が明らかとなった。プラズマ壁相互作用による不純物の混入を考察する場合、化学変化したTiCとプラズマとの相互作用を考慮することが大切である。